このゲームは今から35年くらい前、1985年から1986年のふゆにかけて当時MSX日立H2のユーザーだった私がパソコン仲間だった6001mkⅡのユーザーや雑誌であのポートピアの堀井氏が手掛けたパソコン推理アドベンチャーと知って発売後真っ先に買った思い出のMSXカセット媒体のゲームです。

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ポートピア連続殺人事件が神戸を中心とした関西、今回は北海道と実在地を使ったコンピュータゲームというのはその場所に行った気分にさせる、のめり込むのに十分なものでした。自分が知る限り、実在地を使ったアドベンチャーというと軽井沢誘拐案内、魔界復活(大分、九州)などかなり少ないと思われます。どれも面白いですね。

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MSX版は独特の描画タッチそして貧弱な色使い
1985年当時、MSX2が出始めたものの、それまで普及していたMSXは当時のメジャーパソコンと比べると安価なため性能が格段に劣る。特にグラフィックにそれが如実に表れた。アクションゲームにおいてキャラが単色だったのもそういうことでファミコンと比べると一目瞭然であった。またアドベンチャーゲームのようにグラフィックと文字を同時に表示するのも苦手でアクションが8KBで動くものがほとんどに対し、本体に32KBないと動かないものがほとんどであった。サラトマやデゼニランドのようにそもそも色を無くし、ラインのみのモノクロ仕様にしてるものもあった。しかしそれでも88やX1の名作をプレイできることからMSXユーザーとしてはメーカーには感謝しかなかった。
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オホーツクに消ゆといえば「むらきすけ」
屈斜路湖の和琴温泉での落書きにて被害者とともに書かれてたその人物の行方を追う、というのが後半の難関ですが、パソコン版だと紋別の街にて「さがす」「その他のひと」を選択し、第二章にて網走港での白木の秘書から同じ被害者の飯島とともに「おく~」なんとかさんという情報を得て、落書きで上部が消えてしまっている「むらきすけ」に足して「おくむら」もしくは「おくむらきすけ」と入力して家がわかるのですが、この消えたということをわからないといつまでたっても「むらきすけ」に固執して探す羽目になります。当時、自分もずっと「むらきすけ」を入力し続け、嵌った記憶があります。ただ確かある時、選択肢で「おく...なんとかさん」という選択肢が現れて、無事「おくむら」の家にたどり着いたような曖昧な記憶もあるのです。つまり、「おくむらきすけ」と入力しなくてもパソコンが勝手に判断して先に進めたのです。これはMSX版特有のものなのか、それとも自分の記憶違いなのかと今だにそのことが気になります(紋別の街以外で「おくむらきすけ」と入力すると違う場所でも次回から「ひとさがす」で「おくむらきすけ」が自動で選択できます)。
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北海道の観光気分が味わえるのがオホーツクに消ゆ
自分が若かりし頃、商品取引員調査部会にて北海道への小豆の作況調査に参加したことがあります。道東の帯広から道北、道央の札幌まで全道を回る慰安旅行の意味合いが強かったのですが、阿寒湖、摩周湖も立ち寄りました。オホーツクに消ゆではその他の観光地と言われる場所も舞台となります。

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そしてハッピーエンディング
やむを得ず事件を起こしてしまった犯人、野村鉄二の娘、真紀子と北海捜査同行の道警の猿渡俊介との婚約写真。摩周湖に佇む女性、真紀子になんとなく物語が進行する中で、好意をもっていたシュンスケとボス。理想的なエンディングでした。このエンディング曲はパソコンでは確か6001とMSX版のみで清々しいと感じるのは今も昔も同じだった。

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